さまざまな専門家の力を集結し、皆さんに応援してもらうことで、みらいのはたけプロジェクトは少しずつ前進しています。今回は、土地探しをメインに地域や行政、専門家との架け橋となり、人と人、ものをつなげる役割を担っている宮下真嗣さんをご紹介します。宮下さんは、このサイトの編集長も務めています。
太陽光事業をきっかけに芽生えた、地方への思い
大阪で育ち、歴史と地図、食に興味を持っていた宮下少年。下関の大学を卒業後、北九州の総合住宅不動産会社に就職して、住宅や事業用不動産の売買、新規事業の立ち上げなど幅広い業務に携わっていました。
中でも太陽光発電事業の担当となり、全国を回ったとき、地方の現状に触れて心を動かされたといいます。
「秋田から鹿児島まで太陽光発電の導入に関わり、その土地ならではの歴史や産業、食に魅了される一方で、高齢化や過疎化などの課題に直面していることを実感しました。不動産の経験を活かして、もっと地域で困っている人の役に立てるような仕事をしたいと思い、15年勤めた会社を退職して独立しました」
2018年、38歳のときです。当時、みらいのはたけプロジェクトはまだ影も形もありませんでしたが、ここから宮下さんを核としてメンバーが次々とつながっていきます。
プロジェクト座長の濱さんと宮下さんは、大学時代からの友人でした。宮下さんの独立を知った濱さんは、自身が手がける太陽光発電事業を福岡でもやりたいと思い、宮下さんに土地探しを依頼。すると、たった2か月で30もの空き地を見つけてきた手腕に驚き、ふたりはビジネスパートナーになりました。
宮下さんは、どうやって土地を探すのでしょうか。
「私はもともと地図を眺めるのが好きで、一度通った道は両サイドの様子まで記憶できるので“歩くGoogleマップ”と呼ばれています(笑)。方向感覚や土地探しの嗅覚には自信があり、エリアの目星をつけて車で回っていると、どこが使われていない家や土地なのかが一目で分かるんです」
特殊な能力を持っている宮下さん。次回は、彼を取り巻くその後の動きから現在までの話をお伝えします。